医療革命
Opinion 特別寄稿 山田 勝巳 Katsumi Yamada(恒志会会報Vol.8より)
山田 勝巳 Katsumi Yamada
元 恒志会理事
元 山田自然農園代表
元 NPO日本有機農業研究会理事
「全身歯科」の翻訳者
2014年3月24日逝去(62歳)
医療改革
医学研究が進んでいるが病気の数も病人の数も減らず、医療費はどんどん嵩み続けている。
むしろ、難治性の病気が増え続けている。
私もその一つである3人に一人がなるというガンになった。
直腸がんで私はてっきり痔の炎症だろうとばかり思っていた。
しかし、生検やCATスキャンの結果ガンと判明し、医師はすぐ別に5種類の検査を受けてくださいという。
私は、「何のためですか」と 聞いたら「すぐに手術が必要だ」という。
自分はもともとガンの現代三種の神器は受けるつもりがなかったのでお断りして、定期検査だけをお願いして帰ってきた。
ガンは細胞が無制限に増殖する遺伝子異常といわれているが、60年近い撲滅研究の今もその本質は分っていない。
人類を苦しめている病気は多数増えているのに、その原因は環境汚染や食べ物、飲み物、電磁波、放射能、ストレス、化学物質、根管治療とどんどん裾野は広がり、何がどう原因しているのか分らない上にそれに対応する医薬品がまた副作用の多い石油化学物質で、治癒への迷路は複雑化するばかりに見える。
ところで私はメキシコに避難しているGクリニックという所で2週間ほど療養して来た。
その前に一日だけHクリニックというのにも行って来て、様子を見てきた。
私が多少出血(にじむ程度)があるということを伝えた時、どちらのクリニックも場合によっては別の医療機関の世話になるかもしれないということを言われ、「えっ、あれだけ治せると豪語しているのに悪化した場合によっては手術を考えろというのか」とちょっと意外に思ったし疑念も生まれてしまった。
確かに、代替医療という世界では最近のがんの治癒率を明示していないし、厳密にフォローもしていないようだ。
かといって通常医療のガン治癒率は生殖系とリンパ 腫、白血病では多少良くなっているらしいがそれ以外ではほとんど1940年代と変わっていないという。
行こうか行くまいか迷った結果、ものは試しという事で3週間の予定を2週間にして出発した。
人間が本来持つ生命力を賦活して病原や異常を駆逐するいわゆる免疫力治癒という考え方が受け入れやすかったことがその根底にある。
しかし、ガンというのは、免疫細胞が異常と認識できないところに難しさがあるということが分かってきた。
免疫については大御所がたくさんいるのに誰もガンを100%治せるという人はいない。
いろいろ調べてみると、ガンを80%近く治せるといって現実にそれを証明した人達はみな医師の労働組合である医師会に封殺されているらしいという事が分ってきた。
その一部がメキシコのティファナヘ逃げ延びて今も創始者がいなくなった状態で、旧態然とした治療法に固執しているように見える。
その全く闇に葬られた人の中には、ロイヤル・ライフという人がいて独自の光学顕微鏡を開発し30,000倍という高倍率を達成して、細胞を生きた状態でどのような挙動をするのか解明し、ライフはがん細胞が低周波の電磁波によって破壊するのを確認し、末期がんの16名中14名の被験者をそれぞれのガン特有の周波数で破壊して数週間で完全治癒させたとある。
もう一人同じように独自の光学顕微鏡を開発した人にフランス生まれのカナダ在住ガストン・ネイサンがいる。
彼は31,000 倍の顕微鏡によって赤血球細胞の中に更に生命の根源的存在としてソマチッドがあり、赤血球中のソマチッドは16段階(1-3は正常、4-16は病 的)のサイクルを巡りながら生成分解し様々な退行性疾患をおこしているという。
ネイサンは樟脳から抽出した成分を714-Xと名づけてリンパ節に注射し1000件以上のガン(その多くが末期)を治癒し、100例近いAIDSも治癒したという。
The Persecution and Trial of Gaston Naessens 日本語訳「完全なる治癒 ― ガストン・ネサンのソマチッド新生物学」Youtubeで本人が説明しているのが見られる。
しかし、どちらも医師会やガン協会によって顕微鏡も破壊され、ほとんど治験例も抹消されたとなっている。
714-Xはカナダでは裁判と治癒者の支持によって認められたが、アメリカでは禁止されている。
現在でもCERBE Distribution Inc.という所が販売している。
最近では、Dr. Chachouaという研究者がガンを免疫系が認識できないという事実とガンの自然治癒の研究の結果、がん細胞に免疫系が認識できるウィルスや細菌を感染させる方法を発見し、ガンの治癒を可能にしているという。
これは、細菌性の致死性の病気(例えば結核)が減るのとガンの増加が時系列的に丁度逆の曲線をとっておりかつ総和が一定であることに注目したもので、ガンのマウスにそうした細菌性の病原を注入してガンも細菌性の病気も消えてしまう事で確認できたという。
がん細胞を結核などに感染させて調べた結果、特定のウィルスは特定のがん細胞との親和性があり、その表面に食らいついているために免疫系が認識できて攻撃できるという事が分ったという。
これを利用して、個々人特有のガンに対しその患者に害のない病原性のワクチンを作り投与する事で、がん細胞その他の免疫不全症を治すというものでかなり治癒率が高いということである。
それも他の栄養療法やビタミン療法等々といった現在代替医療で得られる結果よりもはるかに早く、数週間から数ヶ月で完全に消えるとの事だ。
但し、 これはかなり複雑な工程を経るために随分と高価なものになるようである。
彼もまた現在はメキシコのティファナで活動しているという。
これも彼の講演がYoutubeで見られますので、Dr. Sam Chachouaで検索してみてください。
こうした事は、最近の波動医学とかエネルギー医学として、生命の本質はエネルギーであり現在恒志会で出版を検討している
「全身歯科(The Wholebody Dentistry)」の基本スタンスでもある。
歯が全身の不具合に関与し、また逆に全身の異常が歯に何らかの影響を及ぼしていることを示しており、その測定にEAVという経絡上の皮膚抵抗を測定する事で、どの歯がどの臓器組織に影響しているのか、歯を治療する事で、または根管治療歯を対策する事で劇的に心臓病や関節炎などが緩快したり治癒する例が出てくる。
また、様々なもの(食品、化学物質、薬、サプリメント、液体等々)が自分に合っているか、問題やアレルギーを起こさないかも分る。
身体部位の障害が歯から来ている場合は、それがどの歯が原因で障害を起こしているのかも分るという優れものなのだが、これが使い慣れるまでに熟練を要する。
私はこうした非主流の発見や発明が徹底的弾圧を受けてほとんど陽の目を見ない世界に葬られるということがとても悲しい。
そして、石油や製薬業界の利益のために利用される医療が患者の苦しみを和らげたりなくしたりすることに無関心で、対症療法を旨とする研究しか行われない事は人類の進歩の大きな足かせになっていると思う。
私たちが目指しているのは協力社会であり、競争社会=奪い合いの世界ではない。
互いの得て不得手を認め合い補い合って支えあう。
人の弱点を徹底的に責めて優位に立つ必要のない世界、敵意を持たずに愛と慈悲で支えあう世界。
それを可能にするのが私達の住む地球であり、太陽系だと思う。
無限・無窮に無料でエネルギーを与えてくれる太陽、家賃もとらずに住まわせてくれる地球、 誰でも無料で呼吸し続けられる大気。
四季の恵みを与えてくれる自然。
人の知恵や知識も特定の個人のものではなく共有の資産といえる。
誰が発明・発見したという事も重要ではなく、そういう事実がもう一つ分ったというだけの事で、個人賞賛のためであってはならないし、そういうものを目指して研究をすべきでもない。
神が私たちを生かすこの地球もそのようにして成り立っている。
一見 無意味で無駄のようなもの全てが共生するために欠かせない何らかの役割を担っている。
それをまだ知らないだけなのだ。
無駄だから全部排除するというような事は慎まなければならない。
私たちが持っているものはこの世にある間管理を任されたものであって、所有できるものではない。
私たちが肉体を去るときはその管理を他者に譲ってゆくのが自然で、死後も固執する必要などない。
愛と慈悲、共生と協力、思いやりと支えあい。
そういった中から新たな世界観、人生観が生まれてくるだろう事は確かといえる。
富を独り占めするために様々な搾取の仕組みづくりをするのではなく、共有し分かち合うために知恵を出し合うそんな世界が実現することを願っている。
人間の富とは豊かな愛であり、物や金の集積ではない。
それを多くの人達に分かち合う。
愛は無限だが物や金は有限でそれを目指せば奪い合いの素地ができる。
それが新たな時代のパラダイムではないだろうか。
もっともっと皆さんのお役に立てるようになることを願いつつ。
山田勝巳さんを偲ぶ
2013年12月23日「全身歯科」が出来上がって、ご自宅にお届けした時である。
朝の散歩に1万歩も歩かれると言って、出版を大変喜んで頂いた。
山田勝巳氏(中央) 藤卷五朗氏(左) 土居元良(右)
恒志会理事長 土居元良
山田さんがネットから見つけられた「WHOLE- BODY DENTISTRY」を恒志会で出版するように盛んに勧められたのは2011年の暮れ頃だと記憶している。
山田さんの英語力は素晴らしい。
片山恒夫先生が永年の願望であったW.Aプライスの「DENTAL INFECTIONS」(vol. 2)の翻訳を自ら進められ、恒志会理事者のメーリングリストに毎日のように載せてこられた。
400数十ページを瞬く間に翻訳され、毎日翻訳文を読むのに追いつけないほど だった。
我々は2008年6月に片山恒夫先生が残された G.E.マイニー著「虫歯から始まる全身の病気」を発行にこぎつけた。
その作業中に聖書からの引用文があり、翻訳に難渋していた時、山田さんが適切な翻訳をしてくださった。
聖書についても造詣 が深いと感心した思い出がある。
入手していた「健康の輪―病気知らずのフンザの食と農」が山田さんの翻訳だと知った。
山田さんが食物と健康の関係について、強い関心がある ことが推察された。
外資系半導体企業を辞め、千葉県成田近郊で就農されていた。
1998年から自然農に挑戦し、3年間は全く収穫がなく、止めようと思った4年目にようやく収穫ができるようになったと過日聞いたことがある。
理事会の折に年間70種類の作物を自然栽培し販売されていると伺った。
日本有機農業研究会の理事としても、翻訳、通訳活動にご活躍されていた。
PPNF(プライス・ポッテンジャー栄養財団)と交渉してポッテンジャーの「猫」も翻訳されてい る。(未発行)
プライスの「Nutrition and Physical Degeneration」 に注目してPPNFと接触し、片山恒夫先生がすでに翻訳出版されていることを知り、恒志会と繋がりが出来たのかもしれない。
2008年1月に恒志会理事会で理事に就任して頂いている。
理事会では穏やかな笑顔で的確なご意見を発言されていた。
いつも恒志会の活動に深い理解と期待を寄せて頂いていた。
3.11東日本大震災後の原発廃止の国会行動にも参加されていたと聞く。
東電からの給電を拒み、太陽光発電装置を導入されていた。
一人でも行動する信念の人である。
いつごろから、病が山田さんの体を蝕むようになったのか、定かではない。
昨年春に沖淳先生とご自宅にお見舞いした時には、病の進行を窺わせた。
「WHOLE-BODY DENTISTRY」 を 恒志会で発行すると伝えると、大変に喜んで頂いた。
山田さんの英語力のお蔭で著者との出版交渉はすべてスムースに行った。
恒志会は大きな柱を失ったことになり、誠に残念である。
合掌
2014年3月24日逝去(62歳)
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